この愛を欺けるの

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ベストアルバム投票したし、好きなKAT-TUN曲10選挙げてみる

ベストアルバムに向けてのアルバム・カップリング曲投票も済ませたところで。「KAT-TUNは俺たちの青春」が合言葉の私が選ぶ、好きなKAT-TUN曲10選。

種類問わず…と言いつつ、やっぱりシングル曲は避けたかも。有名すぎてチートな曲は避けた上で、KAT-TUNと言えばコレ!と思うヘビロテ曲。ろくーんに偏らないようにと思ったけど、やっぱり思い出補正で懐古多めなのはもうシカタナイヨネ…。

更に、歌詞からしてあからさまにエロ曲!卑猥!っていう曲は今回は避けました。そういう曲は私の中で別ジャンルだと思っているので、それはそれで別の記事として書きたい。

 

1.HEARTBREAK CLUB(アルバム「cartoon KAT-TUN Ⅱ you」収録

ぶっちゃけ今回の投票で初めて音源化されてたことを知った。当時はまだ我が家にネット環境がなくて情報収拾がちゃんと出来なかったのだ…。悔やまれるばかり。今からでもネットでなんとか入手できないだろうか。

ザ・KAT-TUNなハードロック曲。赤西仁リードボーカルでワントップだった頃の曲の中で、ナンバーワンを選ぶとしたらこの曲だと思う。歌詞・言葉の卑猥さではなく、パフォーマンスでセクシャルさを強調しているところが好き。あとやたらと低音の多い曲で、勢いのある粗削りなハスキーボイスが非常に耳に残る。

 

2.僕らの街で(シングル「僕らの街で」収録)

亀ちゃんのドラマの曲だが、私は当時、ドラマの物語を遥かに凌ぐこの曲のシリアスさに衝撃を受けた。切羽詰ったもの悲しさと、そこから見る希望の細い僅かな光。初めて聞いた時は「上を向いて歩こう」みたい、と思った。そのシリアスさは正直、ドラマと合わないほどだと感じたのをよく覚えている。

その切実さ、焼けるような切なさがぴたりとハマったのは、発売から9年の時が経った2015年11月だ。「探しても探しても見つからないけど 確かなものはきっとどこかにあるよね」「初めて君を見つけたあの日 突き抜ける青い空がただ続いていた」「今は僕らを信じていたい 今の自分を信じていたい」「誰も僕らを決して認めはしないだろう 誰も決してわかろうとはしないんだろう」…どの歌詞も泣けてくる。悲しみは絶対にあるのだけれど、その中にも希望を見ようとするその切なさ、それが現在までのKAT-TUNの物語にぴたりと当て嵌まるような気がした。と思っていたら、カウコンで歌ってくれた。

小田和正さん作詞作曲なので、言われてみれば「言葉にできない」感がある。だが、これはKAT-TUNの歌声であることに意味があると思う。若者の命や存在を懸けた切実さであってほしい。

 

3.DIAMOND(シングル「RUN FOR YOU」収録)

これはもう、圧倒的に「今聴くと涙腺が壊れて止まらない」曲である。「別れた仲間の数だけ遠くまで届くように」「このドラマの先に続くのは」なんて、今この時に聴くために用意されたのかとさえ思ってしまう。どうかこの曲はベストアルバムに収録して欲しいし、春に行う3人のドームツアーでもやってほしいし、3人のKAT-TUNが活動再開するその時にぜひ歌ってほしいなんて妄想までしてしまう。(3人のKAT-TUNが活動再開する時なんてどの曲を歌われても間違いなく涙腺崩壊するのだけども)

私の好きなKAT-TUN曲の中では比較的明るい曲調だが、その中でもやはりどこか悲しみを感じるような半音の使われ方。これが好き。やっぱりKAT-TUNには暗い輝きが似合う。私の記憶が正しければ一度しかコンサートで披露されていなかったと思うのだが、演出によってまったく色が変わる曲だと思う。

 

4.care(アルバム「Break the Records -by you & for you-」収録)

ソロ曲だけどこれだけは入れておきたかった。赤西くんのソロ曲ならPINKYやHa-haのほうがKAT-TUNらしいのでは…とも思うし、ソロ曲がアリなら00’00’16とか1582とかLove in snowとかサムライラブアタックとか、キリがなくなってくるのだけど。

この曲は「リア恋枠としての赤西仁」のすべてを凝縮した1曲である。ハードでセクシーでワイルドで激しいイメージの強い赤西仁には、もうひとつ、バカで幼くてどうしようもなく可愛い男というキャラクターがある。そう、この曲は赤西仁のヒモとしてのポテンシャルの高さを物語っているのだ。こんなヒモにこんな風にそれらしいこと言われて励まされて搾取されたい。

…という邪な妄想を置いておいても、赤西仁のイメージよりもずいぶん優しいこの曲に、絆されたのは私だけではないはずだ。赤西仁は、どんなに激しいセクシーさを強調しても、そこにどうしようもなく愛嬌があった。どこにも作られたアイドルとしての不自然さがない。だから時折こうしてストレートな愛情や優しさを歌った時、どんな扇情的なパフォーマンスよりも強烈に魅力を感じるのだ。

 

5.RHODESIA(アルバム「BEST of KAT-TUN」収録)

KAT-TUNらしさが他の曲とは違う形で表れている。歌詞の意味はほぼよくわからないのだが、どこか果てしない場所へ向かっていく、当て所もない冷たい荒野のイメージ。その割に「辛辣な世の中は真実を嫌って」「君よただ狂おしく日々を行くがいい」という抽象的な表現ではあるが、さほどファンタジーな世界観でもない。ジャンルとしてはロックに入るのかもしれないが、多少V系の匂いがする。

「永遠は儚い だけどRhodesia」という旋律が、歌詞の意味のわからなさを軽く超えて心を揺さぶる。ところでローデシアとは、現在のジンブバエ周辺が白人統治されていた時代の名称らしい。未開の地を拓くような、何かに侵略され滅亡していくようなイメージで聴くといいのかもしれない。なんにせよ、この曲にもし別のタイトルをつけるとしたら「新世界へ」だと思う。この圧倒的な壮大さを軽く歌えるのがKAT-TUNだ。

 

6.STAR RIDER(シングル「BIRTH」収録)

BIRHTのカップリング曲。私は本来こういう電子音の曲はあまり好きではないのだが、この曲のキャッチーさ、エネルギー、ハーモニーには今後のKAT-TUNの可能性を感じたのをよく覚えている。聴いた瞬間にコンサートでレーザービームのような照明がバンバン使われるのが目に浮かんだ。

これまでのKAT-TUNと違うのは、電子音によってエモさ・感情を限りなく抑えた曲になっていて、且つアップテンポでKAT-TUNらしい暗い輝きを持っているところだと思う。KAT-TUNには電子音の曲も意外に多いのだが、最も成功した例と言える。

 

7.BIRTH(シングル「BIRHT」収録)

KAT-TUNらしい曲としてはかなり希望的要素が強くて、「Real Face」に似ていると思う。ああこの曲がKAT-TUNの第二のデビュー曲なんだ、と当初思ったそこから更に2人も脱退者が出るとは…。「もう〝ココ〟に戻れない」「前だけ見て歩き出す 終わりなき世界でキミを探す」「諦めなければ終わらない」という歌詞が、新たなKAT-TUNの背中を押すように感じられた。

一方で、「存在さえ知られず世界は回り続ける だけど今は出会いを信じてみたい」という部分は、ここだけはKAT-TUNではなく、KAT-TUNだったある男の、今となっては誰かの、言葉なのではないかと思えてしまう。そういうオーバーラップも含め、再出発にして決別の歌。

 

8.Peak(アルバム「cartoon KAT-TUN Ⅱ You」収録)

ろくーん時代だけどこれは5人で歌ってる印象のほうが強い。歌番組なんかで5人で出てたと思う確か。曲調はKAT-TUNらしいロックで、「赤」を想起させる曲なのに、まったくセクシャルな雰囲気がない。むしろ、KAT-TUNが歌わなかったらただのアップテンポで前向きな応援歌だ。そこにKAT-TUNの不良っぽさ、ハスキーで少し荒い歌声が入ることで、この曲を面白くする。この曲でKAT-TUNの価値を再確認したように思う。

今となっては、この曲を再びKAT-TUNらしく歌えるかどうかが、KAT-TUNの再起を占うように思う。どうかドームでこれを歌ってほしいと勝手に願っている。「ゼロになるまで」という決意をもう一度見せてほしい。

 

9.Dead or Alive(シングル「Dead or Alive」収録)

4人のKAT-TUNには、なかなか再出発と感じられる曲がなかった。30代に入るメンバーも出てきて、「大人なKAT-TUN」という印象の強い曲が多く、本来のKAT-TUNらしさが4人で完成した形にはなかなか当てはまるものがなかった。だから2015年頭にこの曲が発売された時、これは4人のデビュー曲だと感じた。

その年の11月、この曲は再出発ではなく、決別の曲だったのだと知る。いや、もちろんこの曲の製作時にそんな意図はなかったのだけど、「時が終わるまで I'll never let you go alone」「挑んだGAMEはリセットできない」と、田口くんへ向けたのかと思える歌詞がいくつも入っている。この曲は4人でリリースしながら、3人のKAT-TUNの物語になった。

3人のKAT-TUNは、ぜひこの曲から初めてほしい。TRAGEDYのほうががそういう意図で作られている曲なのはわかっているが、私はこちらのほうがKAT-TUNらしいと思う。暗い輝きを残したまま、年相応に大人になったKAT-TUNらしい曲。ギリギリでいつも生きているギャンブル性をCARDに喩えた、この曲が新しいKAT-TUNのデビュー曲であってほしい。

 

10.ハルカナ約束(アルバム「BEST of KAT-TUN」収録)

最後はやっぱりこの曲に戻ってくる。この10年、15年のすべての物語をここに集約して聴くことができる。「信じる君がついた嘘なら」「あの日俺たちが信じた夢」「刻むハルカナ約束」と、6人を結び付けていた何かをいつまでも想うことができる。この曲はタイムカプセルだ。この曲は絶対に6人でないと完成しない。

他の曲はどれも必ず残ったメンバーで埋め合わせているのに、この曲だけは未完成のまま歌い続けている、と思う。この曲だけが、6人だったことを忘れない。完成できないなら歌わないという選択肢もあるだろうに、セトリに残してくれるのは、6人だった頃の思い出まで含めてKAT-TUNだからだ。そんな風に思わせてくれる。

そしてふとした瞬間に、10年前のCDに残るかつての完成形を聴きたくなるのだ。「回る名も無い約束」。その約束は果たされなかったのだろうけど、それでも君がついた嘘なら、何度でも信じるよ、と。

 

 

やっぱりろくーんが多い。というか私は赤西仁の声がとてもとても好きだったんだよなあ…。何ならデビュー前の洗練されてない粗削りな声をしてた時が一番好きだった。赤亀のハモりが好きだった。ろくーんの何もかもが本当に好きだった。こういう形になってしまったけれど、KAT-TUNを残して歌い続けてくれることは本当に嬉しい。

そしてあれほど色々なことがあったのに、KAT-TUNの可能性を模索し続けられるのは本当にジャニーズ事務所ならではだ。普通のプロダクションだったらKAT-TUNという名前を残すことすら難しかったと思う。だからこそジャニーズもKAT-TUNもいつまでも応援したくなる。

この他にもLIPSとかGOLDとかNever againとかKeep the faithとかDon't you ever stopとかHELL,NOとかTABOOとかSadistic LoveとかBUTTERFLYとかRed Sunとかについて語るシリーズもやりたい。

それにしてもずいぶんエモーショナルな記事を書いてしまった。状況の分析なんかは冷静にやりたいけど、好きなもの語りはエモくいきたい頭よりココロで考えるタイプ。

やっぱりKAT-TUNは俺たちの青春。