あなたを買う理由

キスマイと横尾渉中心にいろいろ。盲目かつ分析厨につき、アイドルに対して批判ナシ。褒めて称えてひれ伏すスタイル。

職業・アイドルの「大人として」の責任

※田口くんについての話ですが、彼の脱退理由・動機について考えるものではありません。田口くんの態度について評価するものです。

 

現在、田口くんについて批判や混乱の言葉がネットに溢れている。彼の発表を、単なる転職として捉えられなかった人はとても多い(それも感情的には理解できるし、責められない)。だが事実、彼は問題を起こしたわけではない。理由がなんであれ、まごうことなき転職である。

ゴールデンの生放送で、残るメンバーではなく辞める田口くん本人の口から発表することができたことは、これを裏付けている。辞める人間なのだから、本番でとんでもない問題発言をしてもおかしくない。生放送では編集もできない。辞める田口くんがそれほどまで信頼されているということが、まず私の見てきたジャニーズで初めてのことだ。恐らく多くの人がそうだと思う。

皮肉なことだが、これだけの話題性を今のKAT-TUNで生み出す事態はほかに無いだろう。現に最新DVD「9uarter」はこの発表以来、再び売上ランキングに浮上してきた。彼は事務所との折り合いの中で、このタイミングでの発表を選んだ。選んだというよりも、事務所の提案に合意したというのが実際のところだと思う。この時点で、田口くんが事務所との関係に何の問題もなく「転職」するのだと理解できる。

 

亀梨くんはきっとファンや周囲の人への責任感から、何度も謝罪を口にした。だが田口くんが謝罪したのはメンバーに対してだけだった。この態度が批判を受けているが、では田口くんに問題があったかというと、そうではない。心情的に亀梨くんはじめメンバー3人に同調してしまう気持ちはわかるが、彼が迷惑をかけたのは、本当にメンバーだけだ。事務所がどんな判断なのかはまだわからないが、彼の転職を許している。転職が迷惑なら、事務所が彼を引き止めて許さないだろう。

 昨日更新された田口くんのブログも、非常に整った、筋の通った話だった。ベスアで言った内容に、今後の展望を不透明にしかできないことが申し訳ない、という部分が加わっていた。メンバーの発言から、少なくとも半年以上の検討の末に転職を決めたのだから、転職先にアタリぐらいはつけているだろう。しかし春まではジャニーズという会社の人間であり、他社で働くことを詳細に話せないというのも納得できる。(まだ憶測でしかないが、私はこの部分を見て、田口くんがソロで音楽または芸能活動をする可能性は高いのではないかと思っている。)

 

田口くんは、KAT-TUNを応援してね、でも、俺の新しい人生を応援してね、でもなく、「3人のKAT-TUNをよろしくね」と言った。 

社会人として果たすべきは、給料分の仕事に責任を持つことと、雇い主や組織に不義理をしないこと。辞めるとなった今でも、春まではKAT-TUNを勤め上げ、事務所の利益を損なう発言はしない。脱退時期は番組に迷惑をかけない時期を選ぶという。何の問題もないどころか、15年務めたKAT-TUNという仕事を終えるにあたって、しっかりと責任を果たしている。

ベスアの時、彼は心中穏やかで笑っていたわけではないと思う。けど笑って、震えながら話す亀梨くんを、神妙な顔で俯いている上田くんと中丸くんを、見守っているように見えた。きっと彼のなかで、KAT-TUNへの情は全然切れていない。

脱退の理由は現時点ではまったくわからない。だが、事務所とこれほどきちんと話をつけ、筋の通ったコメントを書き、生放送でしっかりと発表することが出来る彼が、決断した。私はこれまでの田口くんの言動を隅から隅まで見ていたわけではない。この顛末だけを切り取って見ても、脱退するという決断を実行するにあたり、これ以上ないほど立派な対応だと思う。

10年以上KAT-TUNを見てきて、こんなに田口くんを中心に見たのは初めてだ。田口くんの肝の据わった笑顔と、完璧にKAT-TUNを魅せるパフォーマンスは、最高にカッコいいアイドルだった。こんな人がいるのに今まで気が付かなかったのかと、少しだけ後悔させられた。

 

だからと言って、KAT-TUNを失うかもしれないという不安とか、田口くんが見られなくなってしまうかもしれない不安が消えるわけではない。彼が社会人として立派か立派じゃないかなんてどうでもいい、というのがファンの本音かもしれない。どうしてもKAT-TUNを離れることが許せないかもしれない。

けれど、円満に転職する田口くんが、社会人としてなっていないと非難されることだけはなんだか腑に落ちなかった。私は例え結婚が理由だったとしても、転職先がろくに定まっていなかったとしても、ここまで事務所と話をつけ、穏便に事を運んだことが立派だと思う。

私はむしろ興味が沸いた。ただ単にひょろ細くてKAT-TUNの端でスベリ散らかしていた彼が、知らぬ間にこんなに立派な大人に成長していたのかと。KAT-TUNにとってもこのことは転機になり得る。事務所が許したのは伊達ではないのではないかと思っている。彼らがどんな運命を辿るのか、どっちに転んでも見届けたいと思った。

 

(いきなり7000字を超えてしまって吃驚してる。自担のことでもこんなに書けないんじゃなかろうか。)